一部の友人を除いて唐突かもしれませんが、2025年11月に私は川崎チェスクラブの代表をやめました。今後は共同設立者の副代表だった大学時代の後輩が代表となり、私は副代表となります。ただ、形から入った代表交代という面もあることから、実務的な面は急がずに徐々に引き継いでいければと考えています。
設立から5年間、思い返せば色々な思い出がありました。今回をせっかく機会と捉えて、過去の印象的だった出来事を日記的に書き留めておこうと思います。

まず、私が川崎チェスクラブを設立したのは、初回活動日ベースで2020年10月3日でした。この時は確かインターネット等で広く参加者を募集せず、知り合いに声をかけて「チェスの集まり」と称して開催したと覚えています。横浜市鶴見区にある矢向地区センターで開催したから、当時の団体名は「矢向チェスクラブ」でした。しかし参加者の一部から「矢向」と言われてもどこかわからないという指摘が入り、より有名な地名が入った名前に変更することになりました。横浜チェスクラブが既に存在していたこと、最寄りの矢向駅は川崎駅から2駅と非常に近いことから、名称は「川崎チェスクラブ」となりました。
その後、公式 Twitter 、現 X アカウントを作り、広く参加者を呼びかける方式へと変わりました。最初の数回は知り合いを中心に多くの人が足を運んでくれ、非常に盛況でした。しかし、回を経るごとに人は少なくなり、世の中は厳しいなと思ったのを覚えています。それでも辛抱強く、当初決めた月1回は活動日を作るというポリシーを守って例会を開催していると、定期的に参加してくれる常連と言える方々ができました。私は内向的な性格なこともあって常連というのは非常にありがたい存在で、本当に活動の支えになりました。
2022年頭には、初の大会である神奈川チェス選手権2022を開催しました。開催にあたっての詳しいことは既にnoteに2022年神奈川チェス選手権、開催物語としてまとめたので、興味がある方は読んでもらえればと思います。初めての大会開催は緊張感があり、同時に無事終わった時は非常に達成感がありました。
その後、川崎チェスクラブは例会に加えて大会も年数回ほど開催するようになりました。
2022年9月、川崎チェスクラブという名前でチーム選手権へ出場しました。中身は実質的には同じ大学出身のメンバーで構成されたわゆるOBチームでしたが、直前には合宿という名の温泉旅行に行って交流を深めることが恒例となっていきました。ちなみに、2022年はキャプテンがチームメンバーにドローオファー関係のアドバイスをすることが許されていたことから私ではないレーティングが最も高いメンバーがキャプテンとなり、それがずっと続いています。最近のチーム選手権はキャプテンの雑務が多くて大変な中でも毎年引き受けてくれており、彼には頭が上がらないです。
2022年10月、この公式ホームページができました。このウェブページは実は私がウェブのお勉強のために WordPress サーバーを AWS で立てていたものを、そのまま川崎チェスクラブのホームページに流用したものになります。お気づきの方も多いかと思いますが、このウェブページのドメイン名は川崎チェスクラブとは全く関係のない、私の名前をもじったものになっているのはそのためです。今更変えると影響が大きいことから、今のところ変更の予定はありません。
2023年8月、初のラピッド大会である神奈川ラピッドチェス選手権2023を開催しました。これは地区大会に加えて独自の大会を開いてみたく、日本チェス連盟の大会が無い8月を選んで開催したという経緯です。しかし、いざ開いてみると8月というのは真夏で非常に暑く、外出には向かない季節だとよくわかりました。大会を企画するのは数カ月前なので、真夏の厳しさを忘れて企画してしまって後悔です。とはいえ、その翌年以降も前例踏襲で同じく神奈川ラピッド選手権は真夏に開催してしまっているのは単なる怠慢なので、今後改善の余地ありだと思います。
2024年11月、初のブリッツ大会である神奈川ブリッツチェス選手権2024を開催しました。これは私自身がブリッツ大会に参加したいがブリッツ大会は国内ではあまり開催されていないので自分で大会を開催してしまえ、という非常に自己中心的な大会でした。動機はどうであれ、私と同じ思いを持った人が多かったのか定員いっぱいの申し込みを頂き、ありがたいことに盛況な中終わりました。
2025年3月の神奈川選手権では、写真撮影オプションを導入しました。私の妻は休日カメラマンをやっており、妻のやってみたいという希望に加えて私自身もチェス大会でチェスを指す以上の付加価値をサービスとして提供することを試してみたくて導入しました。これは大成功で、参加者42名中8名と、約19.0%もの方が申し込みをしてくれました。
2025年9月、 今度は大規模な大会を開いてみたくなり、非常に大きな会場を確保して定員を例年から大幅に増やし、海外からの参加者を期待して FIDE 戦とした神奈川ラピッドチェス選手権2025を開催しました。例年の神奈川ラピッド選手権では30名程、神奈川選手権でも40名程のところ、今回の大会では合計72名の選手が参加してくれました。また、大学時代の友人たち主催のチェスセット即売会も同会場で開催し、非常に大きなイベントとなりました。更に、大会会場にQR コードを掲示して初の来場者アンケートを実施しました。
私の好きな言葉に、福沢諭吉の「現状維持は衰退である」というものがあります。川崎チェスクラブの活動、特に大会開催ではこの言葉を意識して毎年必ず新しいことに挑戦するようにしていました。結果的に、それなりに色々な挑戦を行ってフィードバックを得るという貴重な体験を得ることができました。
しかし、実は最近は新しいことに挑戦しても、始めたての頃のような緊張感や高揚感を感じなくなってきていました。更に、私自身がチェス大会への参加頻度が非常に低いなど自分の中で存在感が小さくなりつつあること、近いうちに子供が生まれて忙しくなる見込みとなったこと等の変化がありました。チェスクラブ運営は仕事ではなく趣味です。無理に続けるのではなく今が良いタイミングだと考え、代表の交代を検討し始めました。
話し合いの末に副代表が代表を務めることを了承してくれ、先日公認クラブリストにそれが反映されました。当初は副代表は代表になることを渋っていましたが、口ではそう言いつつも私の代わりに大会開催を続けられるようナショナルアービーターセミナーに申し込んでいる等、天邪鬼なだけで今後は彼が上手くクラブを引っ張って行ってくれると長い付き合いなので信じています(笑)。
最後に、今後とも川崎チェスクラブへの変わらぬご支援とご愛顧を頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。